失敗なし!生ごみコンポスト入門編

コンポスト/

生ごみコンポストの基本的なやり方

以下に紹介するやり方は、これなら失敗しないという基本的な生ごみコンポストのやり方です。
実験気分で数か月やるのではなく、実際に生活の一部としてやる方法をお伝えしようと思います。
初めて生ごみコンポストをやる方でもこのやり方なら失敗しないと思います。
最初はあまり大量の生ごみは使わず、コツをつかんでから徐々に量を増やしていきましょう。

生ごみコンポストでできた堆肥は家庭菜園やガーデニングに使うことができます。
そして記事内の生ごみコンポストに混ぜ込む土は家庭菜園やガーデニングに使った使い古しの培養土を使っています。
お家のなかで土を循環させ、無駄とゴミをなくすことができます。

通気性が重要!生ごみコンポストに使う容器

コンポストに使う容器はとにかく全面的に通気性があり破れないものを選んで下さい。

側面底面に通気性があり丈夫なので私はgrowfood365のプランターバッグを使っています。
強度は落ちますが、不織布製のプランターバッグも通気性が高い。
使用するなら少しでも生地の厚いものを選んで下さい。

プランターバッグ

ダンボールを使う生ごみコンポストも有名です。
ダンボールには確かに通気性があるのですが水分に弱い。
通販で使われているような薄いダンボールでは途中でダンボールが溶けてしまう可能性があります。
出来れば果物が入っているような二層になった強化ダンボールを使って下さい。

コンポスト容器に使い古しの培養土を入れる

容器が準備できたら、底に3cm~5cmの土を入れます。
容器がダンボールなら少し多めに入れて下さい。
この土は水分調整や生ごみが容器に付着するのを防ぐ役目をします。

コンポストに使う土は家庭菜園やガーデニングに使った後の培養土です。
もう一度栽培に使うには有機物が減っていますが、コンポストには十分の微生物が残っています。
この時工事現場の赤土などを絶対に使わないで下さい。
もともと微生物がいない土ではコンポストが成立せず、私は散々な目にあったことがあります。
参考記事 自治体推奨の簡易キエーロで絶叫(1) 自治体推奨の簡易キエーロで絶叫(2)

私は土の上に直置きです
薄く土を入れました

生ごみコンポストにいれる生ごみとは?

失敗なし!生ごみコンポストに入れるもの を参考にして下さい。
失敗して腐敗に傾くことや、嫌な匂いの少ない基本的な生ごみです。
生ごみコンポストは季節の気温や置いている場所で発酵までの時間が変わります。
魚の頭や内臓は良い堆肥が出来るのですが、その分匂いも出ます。
まず最初は基本から始めましょう。

生ごみコンポストに入れる生ごみはそのまま?

私は生ごみコンポストに入れる生ごみは台所からでたそのままを使っています。

正直言ってコンポストに入れるために毎日の生ごみを刻むのはやはり面倒でした。
私にはとても無理。その分台所仕事を早く終わらせたかった。
私が小さく切るのはスイカとメロンの皮くらい。
これはコンポストに入れた時にかさばって空間が出来るのを防ぐためです。

生ごみを刻んでおくと早く発酵する

とは言え生ごみをひと手間かけて適当に刻んでおくと早く発酵します。
後で説明しますが、生ごみをコンポストに入れる時に乾いた土と馴染ませます。
刻んでおくと土馴染みが良くなり、結果的に発酵促進剤を入れても良く効きます。

短時間で堆肥化させたい時は刻む。
小さく刻めば刻むほど短時間で発酵が終わります。
反対に発酵時間を気にしないなら生ごみをそのまま入れてもいいでしょう。
大事なのは継続してやっていける作業量かどうかです。
生ごみコンポストに時間をかけていては長く続かないと思います。

コンポストに入れる生ごみは干さない

テキストによっては生ごみを広げて風に当て、水分を飛ばすように書いてあります。
蠅や水アブが来て卵を産み付ける機会を増やすだけなので、これはやめるべきです。
この作業は水分を飛ばすためにやるのでしょうが、これは台所で生ごみの水分を切っておくことで対応しましょう。

生ごみを乾いた土とよく馴染ませる

生ごみコンポスト ポイントその1

生ごみコンポストで注意すべきポイントの一つ目です。
生ごみは生ごみコンポストに入れる前に乾いた土とよく馴染ませて下さい。

この土は初期の生ごみの水分を吸収しつつ、長期的には水分を保つ役目をします。
生ごみをそのまま入れると団子状に固まり、後で水分を加えても馴染まなくなります。
結果的に発酵も遅れ、その間に虫が湧きかねません、
生ごみはコンポスト投入時に必ず乾いた土とよく混ぜて馴染ませておきましょう。

見苦しいですが、生ごみ
土と馴染ませました

生ごみコンポストをかき混ぜるのが面倒なら土多め

生ごみコンポストは発酵時に空気と水分をを必要とします。
水分は土が湿っている程度が最適です。
空気はかき混ぜることで行き渡らせるのですが、生ごみと馴染ませる土の量を多くするとかき混ぜやすく、かつ少ない回数で済ませることが出来ます。
また土が多い方が腐敗が少なく虫の発生も抑えられます。
生ごみコンポストを雨ざらしにするのなら、容器を雨に強いプランターバッグにして土を多めにするのがベストです。

コンポスト容器が小さいなら土少なめ

コンポスト容器が小さい場合、生ごみと混ぜる土がどうしても少なめになってしまうと思います。
その時はかき混ぜの頻度を多めにし、空気をたくさん入れるようにして下さい。
その時に中が乾燥していないか確認して下さい。
発酵時に発熱して生ごみが乾燥すると発酵が止まってしまいます。
そんなときはジョウロで水を足すのですが、投入時に土と馴染ませておかないと生ごみに水分がいきわたりません。
容器が大きいと生ごみは何日かに渡って投入し続けることになります。
後々生ごみがほぐれ易いように、必ず土のベールをかぶった状態にしてからコンポストに入れて下さい。

冬は容器が小さいと発酵が始まりにくい時があります。
そんな時にあまりかき混ぜるとより発酵が始まりません。
気温が低いと腐る心配もありません。
少し様子をみてからかき混ぜるようにしましょう。

生ごみコンポストの表面に土を被せる

生ごみコンポスト ポイントその2

生ごみコンポストの第二のポイントです。
生ごみを入れるごとに、コンポストの表面に常に土を2cmぐらい被せて下さい。
その土はそのまま次の生ごみを入れても良いし、容器が小さいなら一旦よけて次の生ごみをいれてもいいです。
生ごみ投入後は表面に常に薄く土がかぶされている状態を保って下さい。
絶対に布やビニールなどで蓋をしないで下さい。

生ごみをコンポストに入れます
土を被せます

生ごみコンポストに土を被せる意味

生ごみコンポストの表面に土を被せるのは通気性のある蓋をするということです。
生ごみを表面に出さないことで蠅や水アブがほとんど来なくなります。

夏の生ごみコンポストに水アブを完全にシャットアウトするのは無理です。
ただ土を被せておくと、中で幼虫が発生しても目にしないで済みます。
見かけないので「今年は水アブが来ないのかな?」と生ごみコンポストをかき混ぜたら中には幼虫がいたりします。
水アブの幼虫が発生するとアンモニア臭がすると思われがちですが、通気性が確保されて水分が過剰でないかぎり臭いません。
水アブの幼虫は食欲旺盛なので、腐敗する前に生ごみを一気に食べ尽くしてくれる有難い存在でもあります。
幼虫を見つけても嫌わずによくかき混ぜたらまた土を被せておきましょう。
いつの間にか成虫になって消えてしまいます。

生ごみコンポストに蓋をすればどうなるか

長年生ごみコンポストをやっていてわかったことは、虫を全く湧かすことなくコンポストをやるのは不可能だということです。
気をつけていても夏はすでに台所で生ごみにコバエが湧きます。
無農薬野菜なら捨てたキャベツの外葉やダイコンの葉に虫の卵がついていることもあります。
全然虫が湧かない生ごみコンポストなどありえません。

布やビニールで蓋をしたりファスナーなどで口を閉めていても、気温が高いと絶対に虫は湧きます。
そこに蓋をしてしまうと虫は逃げずコンポストの中で成長し、そして卵を産むサイクルが何回も繰り返されます。
蓋やファスナーを閉めたコンポストは、蠅や水アブの虫カゴを作っているのと同じ状態だと思って下さい

生ごみコンポストは室内でやるべきではないし、虫は湧くと想定しておくべきです。
室内でやるときは家電の生ごみ処理機を購入するべきです。
(参考記事 電動生ごみ処理機の購入前にやるべきこと )

生ごみコンポストの水分調整

生ごみがプランターバッグの縁まできたらそのまま放置します。
私は土の上に置いて雨ざらしにしています。
コンクリートの上ならば簀の子を引いて底面の通気と水分の蒸散を確保して下さい。
時々かき混ぜて土が乾燥していればジョウロで水をかけます。
時期にもよりますが一か月もすれば生ごみは分解されて堆肥が出来上がります。

生ごみが消えてなくなっている

堆肥化するスピードを上げるには

このやり方は『生ごみを土の力で堆肥化させる』という手軽な方法です。
家庭菜園やガーデニングに使った培養土には生ごみを分解する微生物が残っているからです。

これに発酵促進剤を混ぜると堆肥化のスピードが速くなります。
難しく考えず、ホームセンターでコンポストの発酵促進剤を買って規定量まぜればいいだけです。
納豆や米ぬかも発酵を推し進める役目をします。
私は発酵促進剤を買わずに納豆を使っています。それについては別記事で紹介しています。
(参考記事 そのまま種まき!納豆だけコンポストのやり方 コンポストや堆肥への米ぬかの使い過ぎに注意