その肥料いつ効くの?固形肥料3種類の使い分け

固形肥料は進化している

ガーデニング人口が増えているせいでしょうか、肥料も日進月歩でどんどん新製品が開発されています。
昔は固形肥料といえば化成肥料のことを指していた時期もありました。
でも現在は違う。
有機成分の多いもの、「窒素・リン酸・カリ」の配合を植物に合わせて変えてあるものが当たり前になってきました。
固形にする技術が進んでいるので、ありとあらゆる肥料が扱いやすい粒状やタブレット状に加工されています。
固形肥料を昔のイメージで捉えていては使用方法を誤ってしまいます。

固形肥料の大事なポイント

固形肥料を使う時、押さえておくべき大事なポイントがあります。

その固形肥料、いつ効くの?

この固形肥料を土に混ぜると、いつから栄養分が溶けだして効果がでるのか?

  • 速攻性肥料
  • 緩効性肥料
  • 遅効性肥料

固形肥料には効果が出る期間を3種類に分けることができます。
これをわかっていないと、肥料をやったことによって肥料過多や肥料不足を招いてしまうことになります。

速攻性肥料

家庭菜園やガーデニングでの速攻性肥料といえば液肥を使うことが多いと思います。
でも昔ながらの化成肥料は、固形肥料ながらもとても効きが速い肥料です。
化成肥料はプロが使うことが多く、「窒素・リン酸・カリ」の数字で作物に合わせた畑への混入量を決める肥料です。
最近は百均などで小袋で販売されているので、家庭菜園で使う人も増えています。

速攻性肥料は水に溶けやすい性質を持っています。
気をつけないといけないのは、土に入れてから雨が続くと一気に溶けて想定外に肥料が効いてしまうこと。
そして溶け終わると同時に効果が切れて、その後肥料切れになってしまうことです。
トマト苗を植え付けた後、雨が続くと肥料過多になりやすいのはこのためです。

固形肥料の説明書きに「早く効く」「すぐに効果が表れる」などと書いてあれば、それは速効性肥料です。
素人が使う時は少しづつ入れる、効きを見ながら複数回入れるような工夫をすると失敗がありません。

緩効性肥料

速効性肥料と似てるのに、急に値段が高いと思ったらだいたいそれが緩効性肥料です。
説明書きには「長期間効果が続く」とか「肥料焼けしにくい」と書いてあるのが特徴です。

緩効性肥料は土の中でゆっくり効果が溶け出す加工がされており、有機成分を含んだものも多くあります。
ちょっと多く入れ過ぎてしまっても、肥料過多になることが少ないので素人にはありがたい肥料。
ガーデニングには一番お勧めの肥料です。

最近の緩効性肥料は肥効期間が長いものが多いので、まだ効果が続くうちに次の肥料を入れてしまいがちです。
いくらゆっくり効く緩効性肥料とはいえ、やりすぎには注意しましょう。
速効性肥料と組み合わせて使うとメリハリある効果が得られます。

遅効性肥料

遅効性肥料とは施肥してから効果が表れるまである程度時間がかかる肥料のことです。
微生物によって分解されてから初めて効果がでてくる、有機質を固形に固めた肥料が一般的な遅効性肥料です。
盆栽に置く油粕肥料のようなものが代表的な遅効性肥料ですが、最近は新しい技術でお洒落な粒状やタブレットに加工されたものが増えています。
効果が遅いなーと袋を確認したら遅効性肥料であったなんてこともあります。
また遅効性肥料は置き肥と土に埋め込むものが分かれるので、説明書きに沿った使い方をしないと正しい効果が得られません。

固形であることの先入観を捨てよう

野菜、花、多肉、コーデックスと植物好きの人が育てる植物は多岐にわたっています。
それぞれの植物に合わせた痒いところに手が届くような肥料が販売されています。
固形肥料にはあらゆる分野の植物の肥料が存在するのです。

植物は自分から肥料を選ぶことができません。
必ず説明書きを読み、肥効期間、肥効時期を確認してから肥料を使いましょう。
せっかくの肥料が肥料過多や肥料不足の原因にならないようにガーデニングを楽しみたいですよね!