うどんこ病は結局どんな天候でも発生する
春から秋にかけて、野菜にも花にも発生するうどんこ病。
ニンジンあたりだとあまり気にしなくてもいいのですが、キュウリはうどんこ病になると葉がどんどんダメになって株が枯れていきます。
ウリ科の野菜にウドンコ病は大敵です。
雨が少ない冷夏に発生するとか、湿度が多いと発生するとか言いますが、うどんこ病はカビなので乾燥している時に胞子が飛んで、湿度の多い時に定着して広がります。
発生期間が長いのでこの条件に当てはまる天候が絶対ある。
調べるとうどんこ病の菌は33℃~35℃を5日間保てば活動が低下するらしいのですが、5日間も33℃より気温が下がらなかったらうどんこ病以前に人間がおかしくなるので滅菌も難しい。
日本の天候では冬以外うどんこ病はいつでも発生する、そう思って対処していきましょう。
うどんこ病の菌のない土づくり
新しい培養土を使用するならいいのですが、使い古しの土を使うなら気を付けるポイントがあります。
うどんこ病の菌は枯葉や枯れ枝に寄生して土の中で冬を越します。
ここに植物を植えると菌に餌をやってるのと同じなので、定植前に土以外の異物を取り除いておきます。
そして木酢液の水溶液(容器に書いてある土壌改良に使用時の濃度)をかけてたとえ一日でも快晴時に天日に晒して消毒しておきましょう。
私は以前枯葉や枯れ枝は腐葉土みたいなもんだから気にしないでいいのかと思っていたのですが、うどんこ病に関しては全く違います。
特にニンジンやイチゴのような地表に近いところに葉がある野菜の栽培の場合、ここに気を付けておくと発生がかなり抑えられました。
うどんこ病を引き起こす肥料の窒素過多
調べていると窒素過多の植物はうどんこ病に弱いという記述が多いのです。
基本素人がやってる家庭菜園に窒素過多とか言われてもピンと来なくてなかなか辛いものがあります。
市販されている一般的な肥料は「窒素-リン酸-カリ」のバランスが取れているのでそう神経質にならなくても良いかと思います。
ただ、ここに魚粉や油かすなどの単体の窒素肥料を混ぜるとバランスが崩れてしまいます。
窒素肥料はやり過ぎないようくれぐれも注意しましょう。
うどんこ病は初期に対処しよう
うどんこ病はカビとわかると初期対応の重要性がわかります。
見つけたら早めに症状が出た葉を取り除く。
多くの葉に出たら出た部分だけ切りってしまうのも効果的です。
エンドウマメは花が咲き出したら少しくらい葉を切っても平気です。
ただキュウリなど葉を減らすと株が弱るものなどには以下のことをやっています。
うどんこ病に重曹、食酢、木酢液を使った対処方法
うどんこ病に重曹を使った対処方法
水1,000㏄に重曹1gの濃度で薄めた重曹水を症状が出た部分にスプレーします。
一度では効果が薄いのですが、乾燥した頃またスプレーするを数回繰り返すと効果が出ます。
一度で効果が出ないからと言って重曹の濃度を上げないで下さい。
重曹は以下に紹介する食酢や木酢液と違って匂いのないのが良いところ。
私はうどんこ病の初期対応には重曹を使っています。
かけ過ぎると葉がバリバリになるので広範囲に使用するのはおススメできません。
うどんこ病に食酢を使った対処方法
重曹が家にない場合、食酢でも代用できます。
水1,000㏄に食酢50~60㏄の濃度で薄めた水溶液を重曹と同じ要領で使って下さい。
ただ注意点としてスプレー後のニオイがスゴイ!
食酢も初期のうどんこ病によく効くのですが、ベランダ菜園ならご近所迷惑なのでやめた方がいいと思います。
うどんこ病に木酢液を使った対処方法
木酢液も効果があると言われています。
濃度はその木酢液によって違うので、容器にある葉水の濃度で薄めて下さい。
使い方は重曹と一緒です。
けれどスプレーでかけるとニオイが食酢より更にひどい。
土に混ぜ込むなら短時間で消えるニオイもスプレー噴射は厳しいものがあります。
効果も重曹や食酢の方が高いといわれています。
うどんこ病が広範囲になった時の有機栽培用農薬
初期対応のタイミングが悪くうどんこ病が広がった場合、自然由来の原料からつくられた農薬を試してみましょう。
農薬というだけで拒否反応を示す方もおられますが、「カリグリーン」なら有機農産物やオーガニック栽培にも使える農林水産省登録の農薬です。
市販の有機栽培野菜にも使われているものです。
私は野菜にも花にもこれを使っています。よく効きますよ。
うどんこ病の対処が手遅れになったら
発見が遅れて対処が後手後手に回り株が弱ってきたら、もう諦めて早めに抜いてしまいましょう。
置いておけば置いておくだけうどんこ病の菌が周りに広がります。
キュウリであっという間に全株枯らした経験から言うとこの見切りは早ければ早いほどいいです。
プランター栽培なら枯葉や枯れ枝はすぐに取り除き、土を天日に干して良く消毒しておきましょう。
抜いた野菜もそこらに放置せず、うどんこ病の菌が周囲に飛ばないようキチンと始末して下さい。