雑草は抜いちゃダメ!手早い雑草処理のコツ

つい抜きたくなる雑草

きれいに土を耕してから種まきしたり苗を定植しても雑草は生えてきます。
堆肥や土の再生方法のやり方が悪いのかと思ったりしましたが、全く関係ない庭の通路にも雑草は生える。
風や鳥がいくらでも種を運んでくるのでこれは雑草は不可避なんですね。

雑草を見るとついピッと引っ張って抜きたくなります。
でも時と場合によってはそれは野菜に致命的な一撃を与えかねません。
雑草を抜くことで苗をダメにしてしまっている場合もあるのです。

直根性のニンジンと雑草

私が一番失敗したのがニンジン苗です。
発芽さえさせれば後は勝手に育つニンジン。
放置するがゆえにニンジンの周囲には雑草が育ってしまいがちです。

ニンジンの根は直根性という、根が一本だけ深く真下に伸びる根です。
雑草の根は浅く横に広がって伸びます。
下のイラストはニンジンと雑草の地中のイメージです。

ニンジン苗と雑草

この状態で雑草を引っ張って抜きます。
雑草は小さくても目に見えないような細かい根を予想以上に広げています。
雑草をピッと抜くことで、地中のニンジンの根もつられて動きます。

その時見えない地中でこのようなことがおきています。

地中でニンジン苗に起こること

雑草の根に引っ張られて地中の土が動いてしまいました。
雑草は小さくても目に見えないような細かい根を予想以上に広げてたのです。
ニンジンは本葉が出た時点30cmくらい真下に根を伸ばしています。
のちにニンジンの赤い部分となるニンジンの根を傷めてしまっているのです。

こういうことがあるとニンジンはもうきれいに育ちません。
上は葉があるのに抜くと実がないニンジンになってしまいます。
見えない部分でおきるので収穫するまでわからないのも難点です。

雑草は抜かずに処理しよう

文具バサミって結局一番使いやすいよ!

小さな苗やデリケートな苗の周囲の雑草は抜かずに地中で切ってしまいましょう。
地上ではなく地面の下で切ることがポイントです。

やり方は簡単です。
ハサミ(文房具のハサミで十分)を雑草の根元に突っ込んで、イラストの黄丸の部分を適当にジョキジョキやって下さい。
そして切れた雑草の地上部を取り除いてしまいましょう。
雑草の根はそのままでかまいません。
光合成する部分がなくなると雑草の根は枯れてしまいます。
引っ張らないので土が持ち上がらず、苗を傷めずに処理できます。
土で周囲を汚すこともありません。

手ごわい球根性の雑草

最近、ムラサキカタバミなどの球根性の雑草が増えた気します。
私も雑草化した球根性オキザリスに手を焼いています。
気を付けているのですが、花苗を買うと土に紛れてついてくることが多いのです。
定植時にチェックしていますが取り切れません。

球根性の雑草の生命力はすごい!

この手の雑草は抜いても球根が残ります。
球根から細かい根をたくさん出してがっちり土に食い込んでいます。
抜いても球根は分裂して残り、取り切れないのです。

地中で離れた仲間とつながっている

また一本だけ抜いたつもりが土の中で根がつながっており、他の雑草もつられて一気に持ち上がってしまうことがあります。
そうすると土が予想外に掘り起こされ、大事な野菜苗の根っこが浮き上がってしまいます。
これもよくある失敗です。

球根性の雑草は勢いを落としておこう

球根近辺をジョキジョキしよう!

球根性の雑草であっても土にハサミを突っ込んでジョキジョキやり、球根を根っこ以外を取り除けておきましょう。
球根は残りますが、草の勢いは落ちて広がることは阻止できます。

忘れずに菜の撤収時に土を崩して球根を丸ごと取り除いておきましょう。

雑草処理は土が乾いている時に

この方法は土が乾いている時、水やり前にやってしまいましょう。
ハサミも汚れないし、水分がつかなければその後錆びることもありません。

土にハサミを突っ込んで雑草の地上部を切る。
そして切れた雑草を取り去る。
慣れれば抜くよりずっと早く作業できるし、周囲が全く汚れません。

これから始まる園芸シーズン。
種をまいたり苗を定植することが増えると思います。
野菜苗は小さなうちに雑草に囲まれると栄養と水分を取られて枯れてしまいます。
根を傷めず手早くできるこの方法で苗を守って下さい。