ニンジンを発芽させるコツ
ニンジンは移植せずに種を直まきするのが普通です。園芸店でも苗は売っていません。そのせいか初心者で育てる方は少ないのですが、発芽さえ成功させれば簡単に育つ野菜です。
ただその発芽が結構な難関。ニンジンの種は好光性種子なので発芽に光が必要です。深く埋めてしまっては種に光が届かず発芽は無理となります。だったら浅くパラパラとまけば良いようなものですが、ニンジンの種はとても軽く乾燥にも弱いのです。ニンジンの播種期は春先2月3月と夏の7月8月という品種が多い。春先は低温の上風が強いので乾燥した種がすぐ飛んでいってしまうし、夏は暑さですぐに土が乾いて種が干からびてしまいます。浅くまくのは簡単でも湿度を保つのがとても難しい。地植えでは薄い不織布のトンネル掛けが一般的な方法とされています。
私はニンジンにはコーティング種子をおススメしています。コーティング素材で水分も保たれるせいか発芽率がとても高く、結果的に経済的だと思います。コーティング種子をばらまいたら後は軽く土をふりかける程度に被せてください。適当な日陰がない場合は新聞紙(不織布でも軽いぼろ布でも)をプランターバッグに被せて縁を洗濯ばさみで留めます。そして発芽まで絶対に乾燥させないで下さい。水やりはジョウロでハスグチは上向けです。コーティング種子であっても強い水流で種が流れて移動するのを防ぐためです。
ニンジン栽培のコツ
細い双葉が出てきたら、発芽成功です。本葉が数枚出たら日当たりの良く管理します。ただ最初は頼りない苗なので日に当てすぎると日光に負けてしまいます。水やりさえ欠かさなければ勝手に順調に育つのですが、面倒なのが間引き。間引くときに残す苗も一緒に抜いてしまわないようにしましょう。細い葉が広がり重なっているので注意してください。ある程度の間隔がなければニンジンが太らないので適当に数を減らして下さい。葉が盛大に出てきたらもう枯れる心配はありません。
ニンジンの肥料と害虫
限られた土の量で育てるプランター栽培で根物野菜を育てる時、ある程度の肥料は不可欠です。でも毎年ニンジンを育てていると「そうでもないかも!」と思えてきました。ニンジンは地上部の葉の量が半端ないので、他の根物野菜ほど肥料を必要としない気がします。その分成功の鍵を握るのが太陽。日当たりの方が収穫に大きな影響を与えます。ニンジン酷暑の中、頑張って水やりしたニンジンは味もいい。ニンジンはとにかく葉っぱをこんもりと風通しよく育てて下さい。
ニンジンに害虫はあまり来ませんが、葉のボリュームが減っているような気がしたら間違いなくヨトウムシたと思います。見つけやすい大きさなのですぐに駆除しましょう。葉影が多く過ごしやすいのかニンジンがヨトウムシの住処になることがよくあります。
葉が密集してしまうとアブラムシやうどんこ病が出てしまう場合もあります。ニンジンの葉をよく観察して通気性にも配慮しましょう。