ミモザは春を教えてくれる
春を告げる花、ミモザを花屋で見かけると春を実感します。
黄色のふわふわした綿菓子のようなミモザの花は誰にでも好かれるのではないでしょうか。
春先の黄色の花は気持ちを明るくします。
大きな木なのでピンときませんが、ミモザはマメ科。
オジギソウに似た繊細な常緑の葉も観賞価値があります。
そのまま楽しんでもよし、切り花にしてよし、リースを編んでもよし。
ミモザを小さく育てて我が家のシンボルフラワーにしてみましょう。
ミモザを地植えにしてはいけない
なぜミモザは小さく楽しむべきなのか。
ミモザを庭木にすると、短期間で一階の屋根を超える高さに成長してしまいます。
広大な庭がない限り、以下の理由で地植え厳禁です。
- 成長が旺盛で屋根を越す高さになり、横にも大きく広がる
- 黄色の花殻は軽くて飛びやすいので、樋に詰まったりご近所トラブルになる
- 根張りが浅いので、風で倒れやすい。台風時の倒木が多い
- カイガラムシに弱いので、被害が出た時手に負えなくなる
ザッと問題点を挙げてもミモザは庭木に向いていないことがわかります。
枝の多い高木がカイガラムシにやられると、被害は周囲に広がって収拾がつかなくなる。
樹形の定まりにくい木なので、大きくて育てる場合にはプロの剪定が必要となるところも面倒です。
ミモザを小さく楽しむには鉢植え一択
庭木には向いていないミモザですが、鉢植えならその欠点がカバーできます。
むしろ鉢植えで小さく低く育てることによって、地植えのデメリットはほぼ解消できます。
- 鉢植えは成長が止まるので、小さな樹形を保つことができる
- 花殻が広範囲に広がることなく掃除しやすい
- 小さいので風に煽られることがない。枝が密になる前に手軽に透かし剪定できる。
- カイガラムシがきても、簡単に殺虫処理できる
鉢植えなら庭がなくてもミモザを楽しむことができますね。
ミモザを植える鉢の大きさ
マメ科の植物は植え替えを嫌います。ミモザも例外ではありません。
最初から土がたっぷり入る8号(直径24㎝)~10号(直径30㎝)くらいの大きめの鉢に植えましょう。
号数は大きくても細くて土が多く入らない鉢は避けてください。
これもマメ科の特長ですが、過湿になると弱って葉を落としたり花が減ったりします。
植える鉢がプランターバッグやプラスチックプランターなら大丈夫ですが、陶器鉢は水はけを確認してください。
陶器鉢は重いので、10号サイズに土を入れ、小さく育てるとはいえ木を植え、その後動かすことが可能かを考えることも重要です。
ミモザに植え替えは必要ありませんが、移動不可能にしてしまうと鉢底穴から出た根が地面にに潜ってしまう危険があります。
ミモザは鉢の大きさに合わせて成長が止まります。
私は鉢植えの木の場合、身長の胸から顎くらいの高さが扱いやすい。
鉢のサイズを下げると花が少なくなりますし、上げると木が大きくなり過ぎてしまします。
鉢植えミモザの育て方
ミモザは育てやすい木です。市販の培養土ですくすく育ちます。
日当たりの良い場所で水はけよく過湿に気をつければ、初心者でも枯らすことはありません
根張りが浅いので最初は支柱をしておいたほうがグラグラせずに早く土に馴染みます。
根が鉢に廻ったら支柱は抜いても大丈夫です。
小さく育てるので、少々幹が細くても風で折れることはありません。
剪定も樹高をストップさせるように切ってください。
肥料も特別たくさんやる必要はありません。
ただ全くやらないと、常緑の葉が黄色く落ちてきてしまいます。
切れた頃に固形肥料を腐葉土とともに木の周囲に混ぜ込んで下さい。
ミモザの花が咲かない原因
剪定時期の失敗
ミモザはその年の花が終わったらすぐに選定してしまいましょう。
6月前半には終わらせておきたい。
高さを押さえることを意識し、低く風通しよくバッサリ剪定します。
切っても分岐して次の枝が出るので、思い切って大胆に選定しても大丈夫です。
切り口から2本の枝が出るので枝はだんだん増えていきます。
適当に透かし剪定も取り入れましょう。
ミモザは花が散り終わるとすぐに翌年の花芽をつくり始めます
さっさと選定しないと次の花芽を切り落としてしまい、翌年全く花が咲かなくなります。
ミモザが咲かない原因は、ほとんどが去年の剪定が遅かったためです。
剪定することによってより枝が増えます。
だから小さく育てても花が楽しめるのですが、あまりにも枝が混んでしまうときもあります。
カイガラムシがくると困るので、そんな時は秋に邪魔な枝だけ切って下さい。
若木のうちは咲かない
最初から大きな鉢に植えるので、若木のうちは成長にエネルギーをとられて花が咲かないことがあります。
これは地植えの場合にもあり得ることです。
必要以上に大きな鉢に植えると、咲かない年が長く続いてしまうこともあります。
ミモザにカイガラムシがついてしまったら
木を鉢で育てる利点は、病気や虫に早く気がつくこと。
上から全体を見ることができるので、被害が広がる前に手を打つことができます。
カイガラムシは早く気付けば歯ブラシできれいにこそげ落とすことができます。
広がってしまったら薬剤できちんと退治しましょう。
カイガラムシ退治に牛乳や木酢液を使う人がいますが、私の経験ではあまり効きません。
木の場合は特に薬剤で退治するのが一番の早道です。
鉢植えで小さくそだてておくと、素人の散布でも綺麗に退治することができます。