植えっぱなし球根が消える。球根栽培のコツと注意点

植えっぱなし球根が消えてなくなる

植えっぱなしOKという球根ジャンルがあります。
「定植後花が終わっても掘り上げる必要がなく、埋めたままにしておけば翌年も花を咲かせる」というのが植えっぱなし球根。
一度埋めれば手間をかけずに毎年花が楽しめる、ガーデニングを楽にする代表選手とされてきました。
これを鵜呑みにしていいもんでしょうか?

グロ子も毎年たくさんの植えっぱなしOKの秋植え球根を植えています。
翌年の春は咲きますが、ほとんどの品種がその次の春にはもう咲かず、球根を植えた場所を掘り返しても球根は跡形もなく消えています。
本当に植えっぱなしで毎年咲くのはムスカリ、二ホンスイセン、ゼフィランサス、ハナニラくらいでしょうか。
ハナニラは雑草化しているので敢えて植える人は少ないかもしれません。

一般的に植えっぱなしで毎年咲くと言われている球根は原種チューリップ、原種やガーデンシクラメン、アネモネ、ラナンキュラス、クロッカス、フリージア、ヒヤシンスなど。
この辺りの球根は、植えっぱなしで毎年咲きますと表示されているものの、花壇に植えると2~3年で消えます。
植えっぱなし球根は、手間いらずで毎年咲くものではなくなっているのです。

植えっぱなし球根はなぜ消えるのか

植えっぱなし球根はどのタイミングで消えてしまうのでしょうか。
春植え球根は初夏に咲いて消え、秋植え球根は翌春に咲いて消えます。
つまり球根は夏越しのタイミングで消えることが多い。
ラナンキュラスのような土中で見つけにくい球根ならともかく、原種チューリップや原種やガーデンシクラメンのような存在感のある球根でもあっさり消えてしまいます。

掘り上げる球根でも消える

チューリップに代表される、花後に土から掘り上げる球根があります。
掘り上げた球根はネットに入れて涼しい日陰で保存します。

でも指示通りに保存していても、掘り上げた球根が夏越ししないことが増えてきました。
気がつくと表面の茶色の皮だけ残してカサカサに水分が蒸発していたり、逆にカビが生えたり腐ったりしています。
保存場所によってはナメクジなどの虫の餌場となることもあります。

上の写真の左の球根は一見きれいな球根に見えますが、中心部が傷んでいるので発芽しません。
球根を手間をかけて掘り上げ消毒し、保存が上手くいったと勘違いしてまた埋める。
そこまでやっても結局発芽しないなんて本当にがっくりです。

球根には高温と湿度は禁物

球根は高温に弱い。
最初は球根腐敗病かと思い、ベンレート水和剤で土壌消毒したり、掘り上げた球根も消毒していました。
でも消毒してもしなくても、真夏の最高気温が40℃くらいになると、球根が自分自身の水分で蒸れるか煮えるか結局ダメになりました。

植えっぱなし球根でも、球根に高温に強い性質がないかぎり今の気温では夏の直射日光には耐えられなくなっています。
掘り上げ球根でもそうです。
日陰であっても40℃近い高温になる日本では、球根にストレスがかかって弱り、次のシーズンに花芽を上げる力をうばってしまいます。

球根を長持ちさせるコツ

私は植えっぱなし球根を複数年持たせたいなら、その球根を鉢に植え、夏場は日の当たらない場所に移動させ水分調整します。
完全に水を切ると球根の水分が飛んでしまうので、他の植物と混植せず、その球根だけのコンディションに合わせて水やりします。
植えっぱなし球根の休眠期は地上部に何もない土だけの状態になります。
この状態の場所を取る鉢を半年維持するのは、本音を言えばちょっと面倒くさくてうんざりします。

掘り上げた球根なら、キレイに土を落とし、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保管します。
うちはまだ新聞をとっている珍しい家ですが、なけれAmazonなんかの緩衝材につかわれているリサイクル紙でいいと思います。
掘り上げ球根は植えっぱなし球根より高温に弱い気がしますが、この方法なら簡単に夏越します。

球根も一年ものと割り切る

秋に球根をお店で選んでいても、ダメになっている球根が混ざっている確率が増えています。
業者が保管していても、高温化の球根の傷みは防げなくなっているのだと思います。
私が鉢で日差しと水分に気をつけていても、100%の球根が夏越し出来るわけではないのです。
植えっぱなしで毎年花が咲くならと、いきなり大量の球根を購入するのはオススメできません。

テキストに植えっぱなし球根の手軽さが書かれていても、それが10年前の記述なら、もう完全に今とは状況が変わってきています。
植えっぱなし球根は翌年には咲くけど、毎年咲くのは場所と気候が合った場合のみ。
今はもう一年ものと割り切って植えるべきです。

一年でものと割り切って植えるなら、値段の安いものを選びたくなるのが人情です。
大量輸入で安くなっている球根ならいいのですが、本来高い球根が安く売られている場合に気をつけてください。
見た目にはわからなくても、保管の不備があり値引きされている場合があります。
こういった球根には腐敗菌や病原菌がついていることが多く、土壌を汚染して他の球根もダメにしてしまうことがあります。
あやしいなと思ったら、ベンレート水和剤で消毒してから定植してください。

春と秋が短くなり、夏が暑く長くなる傾向が強まっています。
ここ数年で庭の花が変わってしまったお宅も多いはずです。
球根もその例外ではありません。
古い情報ややり方に振り回されず、球根も消耗品なんだと考えてもいいと思います。