ガーデンシクラメンは最初がピーク?
花の生長がゆっくりな冬は寄せ植えに最適。
ガーデンシクラメンを入れて寄せ植えを作ったものの、最初の花が終わると後は葉っぱだけになっているものをよく見かけます。
ガーデンシクラメンを深植えにすると、他の花で球根が埋もれて花芽があがりません。
ガーデンシクラメンを植える時のコツを覚えておきましょう。
ガーデンシクラメンを植え付ける前の裏ワザ
ガーデンシクラメンを充分に株間をとって植えるなら、買って来たポリポットそのままの地表で定植してかまいません。
でも他のガーデンシクラメンと植えるにしろ、多種の花苗と植えるにしろ、寄せ植えで株間をとらずに植えるならまずやっておくべきことがあります。
1の写真はポリポットからすっぽり抜いたところです。
この状態でもガーデンシクラメンの球根の頭はちゃんと出ています。
でも!
2の写真のように、球根周囲の土を落として、より球根が地表に出ている状態にして下さい。
根鉢は崩していません。
土の部分が少なくなって見えるのは、球根周囲の土を取り除いたからです。
これによってガーデンシクラメンを植え付ける時の地表が変わってきます。
株間をとって植える時の地表は3の写真の白線ですが、寄せ植えにする場合の地表は4の写真の白線に下がります。
つまり株間をとらない寄せ植えの場合、球根をより表面に出し、球根に太陽が当たるようにしなくては花芽がつかないのです。
この作業をやることによって花や葉の根元が蒸れにくなり、そのことによっても花が増えます。
ガーデンシクラメンを複数植える時の裏ワザ
ガーデンシクラメンのポット苗をよく観察すると、もともと入っている土の量が少ないものや、少し球根が傾いて植えられているものなど、個体差があるのがわかります。
シクラメンは他の花のように茎が分かれてその先に花がつくものではありません。
パンジービオラやアリッサムなど後のカットでどうにでもなりますが、シクラメンは最初の植え方で撤収までの咲き方が決まります。
ガーデンシクラメンを複数寄せ植えにしてもなぜか鉢に一体感が出ない場合、それはそもそもの植え方が間違っています。
下の写真は2の球根を出す作業が済んだ同じガーデンシクラメンを並べたものです。
一番右端は日当たりが悪かったのかちょっと花が徒長気味で長い。
左から2番目はもともとポリポットの土が他より少なかったみたいで、球根も少し傾いていました。
ポリポットの時の事情はいろいろあるでしょうが、これらのガーデンシクラメンを寄せ植えにするときは、必ず白線の位置で球根を揃えて下さい。
白線で揃えないと葉の高さが揃わないことが6の写真でわかると思います。
シクラメンはぎっしりとした肉厚の葉が視線の中心となります。
花は萎れてすぐ次の花にバトンタッチしますが、葉の高さはずっと変わりません。
葉の高さを揃えると、複数のガーデンシクラメンが一体化してとても見応えのある寄せ植えになります。
ただポンポンと苗を並べると青線が基準になりますし、花の高さを合わせると黄線が基準になってしまいます。
青線や黄線に合わせてしまうと球根の位置に高い低いが出来て、葉の高さが定まらないガタガタした見苦しい寄せ植えになります。
なにも考えずに同じ深さに植えてしまう青線基準の寄せ植えをよく見ますが、まとまりがないため全く見栄えがせず残念になります。
切り戻しで誤魔化しのきかないガーデンシクラメンは、植え付け時に他の花とは違う配慮が必要です。
ガーデンシクラメンを植え付けた後の裏ワザ
苗の高さや大きさがまちまちな寄せ植えをつくると、苗の下に空間が出来てしまいがち。
ガーデンシクラメンのような、球根で根鉢を崩さないものはなおさらです。
指できっちり土が詰まっていることを確認した後でも、土に棒を刺して確認して下さい。
自分では土を行き渡らせたつもりでも、棒を刺すとぽっかり穴が出来てしまう時があります。
ガーデンシクラメンを使った寄せ植えの場合、土が詰まっているかどうか、プスプスと棒を刺して確認しましょう。
このとき球根を傷めないように、くれぐれも注意しながら刺して下さいね。
安いガーデンシクラメンでも複数植えることによって、一体感のある見応えのある寄せ植えができます。
ガーデンシクラメンは植えても伸びたり広がったりして花形が乱れないので、最初のバランスが最後まで続きます。
冬は花苗の生長が遅いので、寄せ植えには最適の季節。
ぜひガーデンシクラメンを使った寄せ植えをつくってみて下さい。