長期間効く肥料(緩効性肥料)の使い方

緩効性肥料の進化

緩効性肥料とはコーティングなどの処理で成分がゆっくり溶け出すように工夫された固形肥料です。

肥料の種類としては「有機化成肥料」が多い。
有機化成肥料とは有機成分入りの化成肥料です。
化成部分は土と触れ水やりの水や雨水に溶け出し効果を発揮し、有機成分は土中の微生物により分解します。
肥料と言いつつも土壌改良の効果もあります。

長期間効くと言うことは

最近の緩効性肥料は進化著しく、有効な期間はどんどん長くなっています。
長くなれば頻繁に土に混ぜ込む必要はありません。

家庭菜園ではいろいろな野菜を少しずつ育てますが、野菜の生長期間はそれぞれ違います。
肥料の効く期間と野菜の生長期間が違うと土に偏った栄養分が残る原因となります。
肥料成分が残った土にまた新しく肥料を施しても正しい効果は出ません。
参考 

そうなると次にバランス良く肥料をやっても正しい効果は出にくい。かと言って使い残しの肥料が抜けるまで雨に晒して土を保存する場所もありません。

野菜ではなく土を基準に

この問題を解決するには発想を変える必要があると思っています。緩効性肥料は土のメンテナンスのために入れると考えたらどうでしょうか。120日の効果なら4カ月に一度、180日の効果なら半年に一度土に混ぜます。つまり「土に○月初めに△△日間効く肥料を混ぜ込んだ」と管理する方法。この方がずっと楽です。

堆肥は必ず入れること!

野菜の生長には液肥を、土のメンテナンスには緩効性肥料を。私は一年この考え方でプランターバッグで野菜を育てました。プランターの少ない土でやる家庭菜園ならこれが一番簡単です。肥料の種類も2種類でOKです。ジャガイモやタマネギなどの生長期間が長い野菜には緩効性肥料を心持ち多めに入れた土を使用します。

ただ絶対に忘れてはいけないのが堆肥や腐葉土。土中に微生物がいないと肥料の有機成分は分解されないし、保水力が下がって栄養分が溶け出しません。土中に微生物がいないと緩効性肥料は結局溶け残るのです。野菜の定植時に入れるのは肥料緩効性肥料ではなく堆肥や腐葉土です。

堆肥や腐葉土がなければ

プランターバッグ数個の家庭菜園で嵩張る堆肥や腐葉土を買っても余らせてしまう場合もあると思います。シンプルに家庭菜園を続けたいのでなるべくモノは少なくしたい。そんな時は少量から売っている土壌改良剤が手軽で便利です。土壌改良剤は少し高価だとお思いならそれに合わせてプレーンヨーグルトを水に溶かして土に混ぜてみて下さい。かなり痩せた土でも1Lの水に大匙2杯くらいのプレーンヨーグルトを混ぜたものを複数回かけていると土壌改良剤の効果が倍増してふんわりしてきます。ヨーグルトなら余れば食べてしまえば良いですよね。スペース少なめで家庭菜園を楽しんでおられる方は是非やってみて下さい。