見栄えする!チューリップの植え方

チューリップの理想と現実

秋植え球根の女王といえばチューリップ🌷
いろいろと球根を買い集めて植えるのは秋のお楽しみです。
でも実際春になってチューリップが咲くと思い描いていたイメージと違う気がする…
これはよくあることです。

チューリップはイラストにされることも多く、イメージが先行しています。
頭の中のチューリップのイメージと実際のチューリップがずれてしまっていることが多い。
可愛く愛らしいイメージは一旦横に置いて、チューリップの現実を見据えましょう。
同じ植えるなら「映える」植え方をしてチューリップを楽みたいですよね。

一本では見栄えしないチューリップ

チューリップは一株に一つしか花が咲きません。
背が高い割には花は小さく横幅がない。
つまりチューリップはひょろ長く、一本ではショボい花なのです。
そして草丈が高いので花と葉が離れている。
このスペースが意外と広く、背後が透けて見えるが為に間が抜けてしまう原因となってしまいます。

チューリップはまとめて数本植えよう

チューリップは単体で植えず、必ずまとめてグループ植えして下さい。
このグループ植えで大事なことは同じ草丈であること。
チューリップは草丈のバリエーションが多いので、同じ草丈でないと花の位置がバラバラになります。
チューリップは同じ高さのものをグループ植えすることによって花部分にボリュームが出るのです。
私は最低でも6本をおススメしています。
グループ植えすることによってチューリップの存在感はグンと増します。

球根と球根の間隔も広くとってはいけません。
本によっては地植えなら間隔は15cmなどと書いてありますが、それでは広過ぎ。
チューリップは背が高いので倒れるリスクも上がってしまいます。
チューリップの球根を植える間隔は地植えであってもコンテナであっても3cm~4cmで十分です。

チューリップをグループ植えするときの花色選び

  1. 花色がバラバラのグループ植え
  2. 同一色のグループ植え
  3. 同系色のグループ植え

いくら同一品種で草丈を揃えても、1のように花色をばらけさせると統一感がでないので花部分にボリュームがでません。
2は同一色なので花部分にまとまりが出ますし、3は同系色なので花部分に立体感が出ます。
同じ植えるなら2か3にするべきです。
1ではグループ植えする意味がありません。

高級品種のチューリップを植えるコツ

チューリップは品種が多く、目を惹く変わった花色や花形のものがあります。
こういうものは球根の値段も高く、これをグループ植えしていてはお小遣いが底をついてしまいます。

そんな時は同じ草丈、同じ花形、同系色の安いチューリップの球根と組み合わせて下さい。
ポイントは必ず高級品種が手前に来るように植えること。
これによってグループ植え効果が出て、なおかつ高級品種の違いが際立ちます。
花形はスタンダードな丸型百合咲きかくらいの捉え方で十分。
高い球根はちょっとしか買えなくても、効果的に咲かせることが出来ます。

チューリップ球根のダブルデッカー植え

チューリップをパンジービオラとダブルデッカーで寄せ植えすることも多いはず。
そんな時も花色に注意しましょう。

チューリップとパンジービオラの花色を同系色にしてしまうと、ぎっしり多く咲くパンジービオラに押されてチューリップの存在感が薄れてしまいます。
こんなときはチューリップとパンジービオラの花色を違う系統でまとめましょう。
上のイラストの右側を参考にして下さい。
色の系統を変えることによって、チューリップとパンジービオラに互いを引き立てあう効果が出ます。

チューリップ球根の植え付けは涼しくなってから

チューリップの球根は早ければ8月から店頭に並びますし、説明書には植え付けは10月からと書いてあります。
私は毎年100個くらいチューリップの球根を植えているのですが、それでは早いと断言します。
植え付け可能期間であっても早めの植え付けはやめましょう。
チューリップの球根は高温に弱く、すぐに蒸れて腐ってしまいます。
植え付け後に蒸し暑い日が続くと芽を出さずに土中で消えてしまうことが多い。
11月頃に季節を勘違いして発芽してしまうことも少なくありません。

チューリップ球根の植え付けは植え付け可能期間の最後の頃が理想的です。
単純なことですがきれいなチューリップを咲かせるポイントです。

チューリップ球根の薄皮はどうすればいいの?

チューリップの球根は買ってそのまま置いていると、乾燥して茶色の薄皮が剥がれてくる時があります。
この薄皮はなくてもかまわないので、球根から浮き上がってしまったら剥がしてしまいましょう。
そのままにしておくと植えた時に球根に土が密着しません。

だからといって薄皮が球根にピッタリくっついているなら剥がす必要はありません。
却って傷がついて球根が腐る原因を作ってしまうだけです。