ノウゼンカズラを植えてはいけない

ノウゼンカズラに手を出すな

夏になると目につくノウゼンカズラ。
花の少ない7月から8月でもノウゼンカズラはオレンジ色の花をふんだんに咲かせでくれます。元は南国の花ですが、寒さにも強く地植えのまま越冬します。

でも私の周囲ではノウゼンカズラを庭に植えて後悔している人が多い。
というか植えて良かったという感想を聞いたことがない。
あんなにきれいな花を長期間咲かせても評判はボロカスです。
ノウゼンカズラは家を傷め、一度植えたら素人では抜くことも枯らすこともままならない。
これが原因でご近所トラブルに発展してしまう場合もあるのです。

ノウゼンカズラの気根が外壁や塀を傷める

細い茎からも気根が出ています

ノウゼンカズラには気根があります。
上の写真がノウゼンカズラの気根。つるは2ミリくらいで細いのに、節ごとにびっしりついています。この気根が曲者なんです。

気根のある植物は珍しくありません。トマトにだってあります。
ただノウゼンカズラの気根は桁外れに生命力が強く、土に触れればすぐに根になりますし、壁や塀に触れればそこに張り付いてしまいます。
這わせるつもりがなくても気根が何かに触れていれば勝手にくっついていくのです。
少しの水分でどんどん食い込み、そして這い上がるように生長します。
ノウゼンカズラがびっしりと家の外壁に絡んでいるお宅、空き家などで最近よく見かけるようになりました。
道を歩いているとノウゼンカズラの花がよく目につくのは、周囲のものに這い上がり高い位置で花を咲かせているからかもしれません。

ノウゼンカズラの気根は一度壁の表面に食い込むと、取り除いてももう元の壁には戻りません。
塗装も剥がれて塗り直しが必要となりますが、塗り直しではカバーできない凹凸が残ってしまいます。

「ノウゼンカズラを植えていたお宅が空き家になり、屋根まで這い登ったつるが電線にまで到達した」
「空き家のノウゼンカズラが塀を乗り越えて近隣住宅まで伸びていった」
こんな話はもう珍しくなくなっていますし、こんなのどこに苦情を言えばいいのか困ってしまいますよね。

下の写真は駅に行く道の階段の隙間から出てきたノウゼンカズラ。
どこかの家の庭から根が伸びてきているのだと思います。
公共の場所なので勝手に除草剤を使うわけにもいかず、どうすればいいものか。
つるが太くなるにつれ、ひび割れも広がっています。自治会に言えば良いのかな。

かなりのボリューム

ノウゼンカズラの根は広範囲に伸び、こぼれ種からも芽が出る

ノウゼンカズラの根は地下1メートル以上の深さに潜ることもあるそうです。
伸び過ぎてどうもこれは手に負えないと地上部を切っても根から新しい芽がすぐに出てきます。
そのいたちごっこを続けているうちに根はどんどん深くまで伸びる。
住宅街では庭の境界の下をくぐり抜けて隣家までお邪魔することになってしまいまいます。
私の庭にもノウゼンカズラが芽を出します。下の写真がそれです。

気を付けておかないと大変なことになる!

見つけ次第出来るだけ深く掘って取り除いています。
でもうちの庭にノウゼンカズラを植えたことはありません。
どこから伸びてきているのかわからないのですが毎回掘り起こして抜いています。
ノウゼンカズラの種は軽くて小さいのでこぼれ種が発芽しているのかもしれません。

ノウゼンカズラは除草剤でも簡単に枯れない

ノウゼンカズラを枯らそうと思ったらもう除草剤を使うしかないそうです。
家の外壁がえぐられるかどうかの瀬戸際、日頃の主義主張は置いといて最後の手段に打って出て薬品に頼るしかないのです。
ノウゼンカズラ除去には葉に塗って根まで枯らす浸透移行性の除草剤を使うのですが、なんせ根は地中深く張り巡りまくっている。
抜くのが面倒だからとちょっとした雑草に除草剤を使うのとはわけが違ってきます。
地上部をある程度残しつつ何回にも分けて塗るそうですが、気根から根を出して独立してしまった株には効きません。
大きな株を完全に枯らすのには数年かかるそうです。
それに自分の庭では全滅したと思っていても、数軒先のお宅の庭で生き残っていたなんてこともあります。
そりゃご近所トラブルにもなりますよねー!

ノウゼンカズラに鉢植えなんて無理な話

だったら地植えにせず鉢植えで育てたらどうかしら?と考える人もいるかもしれません。
けれど私も長年ガーデニングをやってきて、勢いの強いつる性植物は鉢植えで小さく育てるのは無理なのだとわかりました。
なんせちょっと目をはなしたらびよーんとつるは伸びるし、鉢穴から根が伸びていつの間にか下の地面に根が食い込んでしまいます。

ノウゼンカズラの場合は鉢植えだろうと気根がどこかに張り付くし、根が鉢穴から伸びて土に届けば地植えしているのと結局同じです。
根は鉢からはみ出てそこから芽が出てきてしまいます。

ピンクノウゼンカズラは別物です

「ピンクノウゼンカズラ」という植物があります。
ノウゼンカズラに似たピンク色の花を咲かすのですが、ノウゼンカズラの花色違いではありません。属の違う全く別の植物です。
ピンクノウゼンカズラもつる性植物ですが、気根を出して這い上がることはありません。
寒さに弱く、地植えでは冬越しが難しい。
これなら鉢管理も可能だと思います。

庭に地植えする花木はよく考えて

植えた時は管理できると思っていた花や木でも、数年後に後悔する場合があります。
とくに樹木やつる性植物は想像以上のスピードで大きくなります。
庭に地植えにする花木はよく調べてから決めないとダメですね。
私も衝動買いで木の苗なんか買わないように注意しようと思います。