胡散臭かった起業セミナー

グロ子雑記

私も行ったことがある

今から10年以上前でしょうか、起業を勧めるセミナーが頻繁に行われていた時期がありました。
リーマンショックから立ち直れず先が見えない、私のいた業界も倒産が続きました。
周囲でも独立してフリーで働かざるを得なくなる人が多かった。そんな人たちに向けて行われていたものです。

彼女たちが行っていた起業セミナーは会社設立や個人事業主になるにあたっての具体的な手続きやHP作成に関するセミナーです。
商工会議所主催のものが多かったように記憶しています。
法人成りは手続きや届け出が多く、みんな役に立ったと言っていました。

私も一度SNSに関するトラブルについてのセミナーに参加したことがあります。
ある業界がSNSを利用して仕事をする側からいろいろ発信しようと主催していたもので、ネットで見つけて問い合わせたら一般参加させて貰えたものです。
炎上など実際起きているSNSの問題について若手の弁護士さんがわかりやすくお話して下さり、会費は確か2,000円でした。
なぜか豪華な松花堂弁当とお菓子まで出てきて恐縮した覚えがあります。
これは業界団体から補助金が出ていたセミナー。
業界団体からすれば自分たちの存続を図るための先行投資がこういう形になったものでしょう。
このセミナーは本当に行って良かった。勉強になるセミナーでした。

このセミナー、逆を言えば2,000円だから行ったのです。
お堅い業界団体が主催し、問題に対応する立場の有資格者が登壇する。
ならば2,000円以上の価値のある話が確実に聞けるはずと思ったからです。
私の金銭感覚からいうと、もしこれが5,000円なら絶対に行かなかった。3,000円でも行かなかったかも。
SNSでのトラブルに興味があってもお金がかかるならセミナーには行かず、気になるトラブル事例をネットで探していたと思います

意味不明の高額セミナー

その後起業セミナーはどんどん増えて、ターゲットも会社設立や事務所設立にまごついている実際に独立する人たちから、普通に働いている会社員や主婦のなかでこれから起業したい人へシフトしていきました。
これ自体には全く問題がありません。
ただそれにつれてセミナー自体の性質も変わり、とんでもない高額料金セミナーがSNSを利用して集客するのが目につき出しました。
受講料が数十万もする起業セミナーです。
もうすでにおかしくないですか? 開業資金の話じゃないんですよ。
私がそんなアホな思った点は以下の通りです

セミナー内容が具体的ではない

数十万するだけあって何回かに渡ってのセミナーが多かった。
何をするのかと思ったら「起業マインドを整える」とか「周囲の説得方法」とか。正気か。
そんなものはセミナー受ける以前に自分でやっておくべきこととですよね普通。
各人で事情も違うし人に教えて貰ったところでそのまま実行できるもんでもない。
だいたいそれは「起業」のなかに含まれるものではない。素人から見てもおかしい。
マインドの持ち方で儲かるなら為替に振り回されながら必死で工場守ってる町工場のおっちゃんなんかあっという間に億万長者やろと思いました。

あと女性ターゲットではメイクとか経営者として人の心を掴むファッションなんていうのもありました。
これって起業のカテゴリで教える内容なのでしょうか。起業してから必要と感じた人はスタイリストなりBAさんなりに頼めばいいのではないの?あくまでも起業してから。

これはもう起業セミナーではないですよね。
起業に憧れる人たちに夢を与えて「私もできるかも!」と思わせるカウンセリング、もしくは洗脳。
でも料金は数十万円。
内容と料金のバランスがおかしいと仲間みんなで止めてもセミナーを受講する人は結構いました。

セミナー講師が胡散臭い

その手のセミナー講師はSNS上の有名人で「○○(職業名)でありインフルエンサー」と名乗る人達でした。
でも検索しても○○の部分が見えてこない。「セミナーをやっている」ということしか出てこないのです。
要するにセミナーで儲けている人。それでもインフルエンサーは名乗れてしまうのです。
インフルエンサーに資格はありません。自称インフルエンサーで構わないのです。
実際の仕事は全くわからない、なのにやたら景気の良さそうな講師が多かったです。

当時盛んに起業セミナーをやっていた人たちを今検索しても活躍している人は全くいません。ブログもなくなっているか更新が止まっています。
これはコロナウイルスの為、セミナー開催が難しくなっているからではないでしょう。
やろうと思えばzoomでできますし、今の方が副業からでも何かしたいという人は多い。
そう言えばそのセミナーを受けていた人たちで起業した人もいません。

FBからInstagramへ

あの頃のセミナーの集客はFBが基本でした。
私はFBなどやってなかったのですが、やってる人に聞くとわけのわからない友達申請が次々きて気持ち悪いくらいだったそうです。
何故こんなことを書いているのかというと、当時のわけのわからない胡散臭いセミナーのようなものが今またInstagramで広がっているような気がするんです。
私のような弱小アカウントにもDMが大量に来ます。

Instagramをやれば儲かるみたいな話が当たり前のように広がっています。
セミナーに替わりそれに関する情報商材を売りましょう、そのためにはまずはあなたが買いましょうみたいな話が多い。
目的は「儲かる」なのでなんか数字だけが空回りしているようなよく解らない勧誘です。
「誰にでもできることでお金が稼げます」といってまずはお金を集めるのは、古くは昭和の内職詐欺の手口と全く変わっていません。

今のほうがよりややこしくなっているのは特定のオンラインサロンやオンラインスクールをやたら勧めてくるパターンです。
これにはマルチ商法のようなキックバック、バックマージンが絡んでいそうな気がします。
キックバックは悪いことではありません。広告を出さない会社ではよくある販売方法です。
これは販路ができた謝礼のような意味合いで複雑なマージンの仕組みがあるわけではありません。マルチ商法のように顧客獲得がノルマになるようなこともありません。
自分が被害者になるだけならいいけど、マルチ商法は人間関係を壊してしまいます。

私の意見は保守的で稼ぐ機会を逃している人間の負け惜しみかもしれません。
現実儲かってますけど?という方も当然おられるだろうし、何をしようと結局本人の自由です。
けれど金額の大きなお金を払う前に少しでもためらう気持ちがあるなら、周囲の人の意見を聞いてからでも遅くはないと思います。
適当な人がいなければ消費者生活センターで似た事例がないか聞いてみるのもいいかもしれません。

素人が簡単にお金を稼げる話なんてない。
どこで調べたのか機械的に送っているのか。儲け話のDMを削除しながら私も毎日自分に言い聞かせています。