米ぬかの使い過ぎに注意

コンポスト・堆肥

米ぬかの長所は発酵の温度と速度

生ごみコンポストの発酵を進めたい時、微生物活性の起爆剤としては米ぬかがやっぱり一番です。やったことがある人ならお判りでしょうが、真冬でもすぐにホコホコに温度が上がります。好気性発酵が進んでいる証拠であっという間に生ごみが分解してがなくなります。目に見えて実感できる変化はうれしいです。

発酵温度が70℃前後に上がると雑草の種子が不活性化されると言います。ただ家庭で作る量で均一にこの温度を保つのはとても無理。米ぬかでできる高温には発酵促進以外は期待できません。入れると入れるだけ発酵が進んで温度も上がるのでつい入れ過ぎますが、プロの設備もなく少量での完全な堆肥の熟成は難しいのです。最近完熟でない堆肥が土壌改良に良いと注目されていますが、素人がそれを目指すのは無謀です。ちゃんと入れた米ぬかが最後まで発酵し終えるのを見とどけること。空気を混ぜ込んでも温度が上がらなくなるまで待つのは基本中の基本です。

米ぬかは完全に熟成させたと思っていても土に入れた時にまた発酵が始まってしまうことがあります。これは購入した堆肥でも起こる現象です。陽が当たっているわけでもないのに土が暖かくなっている。そんな時は米ぬかの再発酵が始まっています。土中の温度が上がれば植物の根を傷めます。

コストが0ならいいけど

近辺にコイン精米機があるような郊外ならいくらでも無料で米ぬかが入手できます。プロの農家さんも大きなゴミ袋に何袋も入れて持ち帰っておられます。

コイン精米機がない場合、少ない量の生ごみコンポストに挑戦するのならスーパーで漬物用の米ぬかを買うという手があります。でも意外と食塩や調味料が加えられていない米ぬかは扱ってない。大きなホームセンターや通販で堆肥用の米ぬかが入手できないこともありませんが、問題は量が多すぎることだと思います。冬は良いのですが梅雨から秋まで米ぬかには虫が湧きます。どんなに密封しても食材として販売されているもの以外には虫の卵が混入している可能性があり、保存方法の問題ではなさそうです。

米ぬかは肥料ではない

誤解している人も多いですが、堆肥となった米ぬかには肥料成分はあまりありません。米ぬかはあくまで土中の微生物のご馳走であって、植える野菜や花の栄養分にはなりません。むしろ微生物が大量発生してもともとあった土の窒素分のバランスが崩れ、窒素飢餓がおきる可能性があります。

また完熟の見極めが難しいところから、先に述べた土中での再発酵の他にもたんぱく質が分解されずにいるといつまでも虫が湧いてきます。

手に入りやすいとつい使い過ぎる米ぬか。でも実際はかなり少量でも役目は果たします。便利なものですがなくではダメというものでもありません。最近は土壌改良剤の種類が増えているので、土中の微生物の栄養にはこちらを使うという手もあります。コンポストには米ぬかが欠かせないのは発酵のスピードにおいてです。米ぬかに頼り過ぎて土の品質を落としては意味がない。米ぬかは有れば良いけど使い過ぎ厳禁です。